あなたの強みを活かす生き方 「内向型ですね」は褒め言葉?優れたリーダーの条件とは…

リーダーシップ


>リーダーは外向型でなければならないのか
>能動的な組織を活かす、内向型リーダー
>優れたリーダーであるための条件

海辺 夕方

リーダーは外向型でなければならないのか

「外向型」「内向型」というタイプ分けを、一度は耳にしたことがあるでしょう。
世界で最も活用されている性格検査の一つ、MBTI®(Myers-Briggs Type Indicator)を受け、内向型という判定結果を受けてがっかりしたという方もいらっしゃるかもしれません。
日本人の75%は内向型との報告もあり、驚くような結果ではありません。
がっかりしてしまう理由、それは「外向型こそ理想のリーダー」という認識が強いためではないでしょうか。
「内向型である自分は、優れたリーダーにはなれないのか。」という不安が頭をもたげてしまうのです。
けれど、本当に外向型である方がリーダーに向いているのでしょうか。
内向型は、リーダーに不向きなのでしょうか?

能動的な組織を活かす、内向型リーダー

Fortune 500の企業トップや米軍高官に対するコンサルティング長年携わっているAdam Grant氏 (Professor, The Wharton School, University of Pennsylvania)は、外向性とリーダーシップの相関関係を示す従来の研究は全体像を捉えていないと指摘しています。
既存の調査は、リーダーが直面する状況の多様性を考慮していないというのです。
Grant氏は研究を重ね、外向型のリーダーは部下が受動的なタイプである時にパフォーマンスを向上させ、内向型のリーダーは部下が能動的なタイプである場合に部下の力を最大限活かすことに長けているという結論に達しました。
Grant氏のクライアントである、ある内向的なリーダーは、最終的な決定権が自分にあることを明確にしながらも、部下の意見を検討し、有意義な考え方を適切に補足し、部下一人一人の強みを踏まえて業務を委譲し、部下の最大限の力を引き出しました。
他のリーダーであれば自分の手柄のためにとっておくような仕事も部下に委譲したといいます。
内向型リーダーとして評されるLarry Page氏、Bill Gates氏、Warren Buffett氏は、ベンチャーの立ち上げと新たな価値の創造を成し遂げたリーダーとして、またリーマンショックという逆風の中にあって長期的な投資で高い実績を上げ続けたリーダーとして知られています。
能動的な部下を活かす内向型のマネジメント・スタイルが、厳しい環境の中にあっても類い稀な成果を生み出す原動力になったのかもしれません。

優れたリーダーであるための条件

「物静かで思索的」「刺激を受けた時に立ち止まって考えようとする」内向型は、問題を解決するための粘り強さを持ち、予想外の危険を避けることに長けています。
こういった優れた特性は、生来の「刺激に対する敏感さ」にあると言われています。
子供の頃から、自分が気づいた事象に対してより深く考え、微妙なニュアンスを感じることが出来るというのです。
それだけに、強い刺激を受け続けることにはかなりの疲労を伴います。
フリー・アドレスのオフィス、仕事のからんだ会食、お客様との交渉 等、日常には強すぎる刺激が溢れています。
内向型リーダーにとって、疲労を自覚し、疲労を癒し回復する場所と時間を確保することは極めて大切です。
自宅勤務の制度を利用する、週末は家族と自宅でゆっくり過ごす、ペットと寛ぐ等、それぞれに合った方法を実践することが不可欠なのです。

次回は、「内向型が外向型として振る舞う時」についてお話しします。

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【参考文献】
内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力、Susan Cain 著、古草 秀子 訳、㈱講談社, 2013

日本MBTI協会(http://www.mbti.or.jp/what/)

Adam M. Grant et al., “Reversing the Extraverted Leadership Advantage: The Role of Employee Proactivity,” Academy of Management Journal 54, no. 3(June 2011)

Jerome Kagan and Nancy Snidman, The Long Shadow of Temperament (Cambridge, MA: Harvard University Press, 2004)

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Masayo Matsumura
Masayo Matsumura
SOOLアドバイザー。(株)リクルート勤務後、渡米しMBA(経営学修士号)を取得。帰国後、3社にてビジネス経験を積み、岡山大学医学部医学科に学士編入。現在は、某IT企業での産業医、都内某病院での発達障害外来も担当している。ビジネス・医療の幅広い知見を基にした鋭い視点と、包み込むような優しい語り口で、「人と組織」の本質に迫る。▷詳細はこちら

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