自由を感じられる人、感じられない人の違い

生きる自由


どんなに厳しい職場でも、生き生きと自分らしく仕事ができる人がいます。一方で、「あれができない」「これができない」と不満ばかり漏らし、不自由を感じている人がいます。
同じ環境にあっても、人によって感じ方や振る舞いはさまざまです。自由を感じられる人と感じられない人には、たったひとつ、「主体的に生きているか否か」という違いがあります。

不自由に苦しむ人々

私がかつて取締役をしていた会社に、Tさんという労務担当者がいました。
Tさんには仕事もプライベートも余裕や遊びという部分が一切なく、大変真面目な方でした。いつ話しかけても常に恐縮していて、生き生きとしている様子はあまり感じられませんでした。
彼は前の会社にいた頃のやり方に縛られており、「従業員の給与の仕組みを考え直そう」などと私が提案すると、恐縮しながらもさまざまな理由を並べて否定してきます。もちろん、自分から何か新しいことを提案することは皆無で、ただ従来のやり方を踏襲して黙々と仕事をしていました。
会社が縛っているわけではなく、縛っているのはあくまでも自分自身……そう知ってか知らずか、彼は主体性を発揮しないまま、つらそうに仕事をしていました。

もう一人、不自由に縛られてしまった私の知り合いをご紹介しましょう。私の高校生時代の友人だったN君です。
N君にはお姉さんとお兄さんがいて、両親からは常にその二人と比べられていたといいます。二人の姉と兄は県でトップの高校に入っていましたが、N君はワンランク下の高校に入ったがばかりに、だいぶ苦しんでいるようでした。突っ張っていて、「俺はこんな高校にくるべき人物じゃない」「俺はお前らとは違う」ということをよく言っていて、目がいつも引きつっていたのです。プライドが高く、周りと一緒に馬鹿をやれない性格でした。
本人は大学入試で挽回する気でしたが、大学も結局は姉や兄と比べてワンランク下の大学に入学。入学直後、N君は人生を悲観してか自殺してしまいました。姉や兄と比較されることが全てで、学歴が全てと思い込んでいたN君。視野が狭いことに気づかないまま、取り返しのつかないところまで自分自身を追い込んでしまいました。

判断基準を自分以外の誰かに預け、主体性を自ら封印してしまうことで、人は不自由に苦しむことになります。

自由を感じられる人の特徴とは

自由に生きている人は、自分の生き方・時間の使い方を常に選んでいる人であるといえます。一方で不自由に生きている人は、自分の生き方や考え方を誰かに委ねている人でしょう。今日一日を始めようという時に、「よし、今日はこれをやろう!」と自分で決められるか、それとも「今日は何をしたらいいんでしょうか?」と人に聞くか。選択的であるか、束縛されているかともいえます。時間の使い方を選べる人は、自律している人です。自律するには、周囲と信頼でつながっている必要があります。一方で不自由な人は、理不尽な規則に縛られ、納得できずに不満へとつながります。

また、自由を感じられる人が長期的な視点をもって生きているのに対して、不自由な人ほど視野が短期的であるという特徴があります。例えば飲みの場を仕事の延長ととらえ、皿やおしぼりを配ったり、周りの人の分を取り分けたり、空いているグラスを観察して飲み物を注いだりといったことができるか。それとも、「自分が食べたい」という短期的な欲求に押され、自分が食べたり飲んだりするのに夢中になるか。長期的に見て、どちらの方がより大きな収穫を得られるでしょうか。
求人を出す時にも、いかに短期的な視野の人が多いかということを感じることがあります。大きな夢や志を語り、共に理想に向かって頑張ろう!と呼びかけても、なかなか人は集まりません。そこで給与や福利厚生を明示すると、途端に人が集まります。直近の給与や福利厚生で仕事を決めるよりは、理想の世界を実現し、そこで得られる利益にフォーカスした方がより合理的ではないか、とは思います。

自由な人は、思い込みや無用なこだわりからも自由です。「先輩は何でも知っていなければならない」「自分は失敗してはならない」などの思い込みに縛られ、周りに相談できないとしたら、それは不自由な生き方でしょう。心に余裕を持っているので、周囲に対しても寛容で、許せる心を持っています。

主体性を発揮するのに、環境がどれだけ過酷かは関係ありません。アウシュヴィッツ強制収容所に収容され、ありとあらゆる自由を奪われたビクター・フランクルが、「この環境をどのように捉えるか」という内なる主体性を発揮して熾烈な環境を生き抜いたというのはあまりにも有名です。いかなる環境に置かれても、自分のできる行動を考え、主体的に動くことで自由は得られるのです。

yuma
yuma
SOOLファウンダー。異彩人材を次々に惹き付ける独特の声、才能を引き出す不思議な眼力を持ち、人間をこよなく愛する3児のパパ。子供達があこがれを抱くかっこいい大人で溢れる世界を作ることを目指して旅を続ける。同じ志とパワーを持つ伝道師の発掘と育成に命を注ぐ。

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